コリドラス歴10年以上のアクアリスト。
飼育したコリラスドラスは20種類以上、シミリスを筆頭にその他数種のコリドラス繁殖を経験。
一体型小型水槽やコリドラスを研究し、その結果をレビュー記事として執筆活動中。
2023/09/15
この記事は約8分で読めます
ポピュラーなコリドラス定番種、ステルバイやジュリーに続きパンダも人気。
今回はそんな人気者で初心者向けとされるコリドラスパンダですが、実際は侮ると痛い目を見る品種だという事について解説します。
最近パンダについてお問合せやコメントで、かなり相談を受けるようになったので更に詳しく記事を加筆しております。(加筆:2023.09.15)
目次
ブリード個体の流通が安定している、ペルー原産の品種。
コリドラスの中では飼育が容易な部類とされ、繁殖報告も多い人気の高い品種です。
その一方で、調べてみると注意するポイントもあり一概に初心者向けとは言えない部分もあるようで注意が必要な品種です。
水質 | 清流を好むが、水質の適応力は高め |
---|---|
水温 | 25℃前後をキープ。 |
給餌 | 人工飼料に餌付けることが可能 |
混泳 | 非常に温厚、攻撃性は皆無 |
繁殖 | 繁殖報告も多く、容易 |
寿命 | 3~4年 |
その愛くるしい見た目で非常に人気コリドラス。
ホームセンターでも売られていたり、安価な価格も相まってコリドラスの中でも有名なコリドラス。
目の周りの黒い模様がパンダのように見える事から、コリドラスパンダと呼ばれている。
背鰭とボディと尾鰭の間の黒いスポットが存在します。
繁殖が容易で盛んに行われおり、どのアクアショップでも頻繁に見かける事ができる。
店頭に並んでいる個体のほとんどがブリード個体。
値段はブリードで1匹300円前後、ワイルドで1匹1,800円前後で見かける事が多い印象です。
強いこだわりがなければ、ブリード個体でも十分楽しめます。
基本的には一般的なコリドラスの飼育方法で問題ないのですが、ブリード個体かワイルド個体かで留意点が異なるので注意してください。(上の画像の向かって右側がワイルド個体、左側がブリード個体)
一般的なコリドラスの飼育方法については、下記の過去記事を参考にどうぞ。
→ こちらの記事も合わせてどうぞ
コリドラス飼育の始め方!必要な餌や設備、飼育に失敗しない5のコツ
一般的な飼育方法に加え、低床の衛生管理には神経質になってください。
ある程度の水質悪化には多少耐えてくれますが、ステイルバイよりも弱くシミリスに近いくらいの丈夫さです。
導入時に水合わせは絶対に必須です、点滴法でしっかり水合わせしてください。
餌喰い自体は良い方なので、購入前にスタッフに何を食べているか確認し同じ餌を与えましょう。
ワイルド個体は色揚げすると飴色が強く、体も一回り大きく魅力的ですが注意すべき事が増えます。
低床の衛生管理にはブリード以上に手を抜かない事、そして導入時に神経質になるので隠れ家や水草の多い水槽に入れてあげる事。
一旦水槽に適当してしまえば丈夫に育ってくれます。
ワイルド個体なので当然最初は赤虫やイトメしか食べませんが、この辺はショップスタッフの匙加減次第。
マメなスタッフさんは人工飼料に餌付かせていたりもするので、購入前に餌について聞いておきましょう。
基本的には飼育しやすいコリドラスなのですが、なぜかコリドラスパンダは弱いという声も聞きます。
それでは何故このような矛盾が起きているかを解説します。
コリドラスパンダを初心者向けとして販売されている事が多いが、本質は初心者寄りの中級者けという認識で良いと思っています。
よって熱帯魚初心者がメダカと同じ感覚で飼育したり、濾過力不足や低床の不衛生が原因で死なせてしまう事でパンダは弱いという声が出ている可能性が高いと思っています。
コリドラスパンダは確かに飼育しやすい方ですが、水合わせは必須です。
新しい環境への移動は生体に負担が掛かります、水合わせてで少しでも負担を軽減してあげましょう。
同じコリドラスパンダでも体調の悪い個体や、痩せている小さな個体は飼育難易度が跳ね上がります。
購入する際は出来るだけ大きくて、体調の良さそうな個体を選びましょう。
コリドラス共通の留意点ですが、低床の底砂・ソイル・石の汚れが致命傷になる事は珍しく無い。
パンダは丈夫な部類ですが他の品種と比較すると、アドルフォイより強くステイルバイよりは弱いという感覚なので留意してください。
提唱の衛生管理を怠ると体調を崩し、思った以上に早く病気や感染症に陥ります。
野生個体であるワイルド品種に多く見られる寄生虫リスク。
実はコリドラスパンダは養殖個体であるブリードも、養殖環境の都合上寄生虫に感染している個体が多く市場に出回っている。
元気な状態なら悪さをしない寄生虫ですが、コンディションが悪くなるとコリドラスを一気に蝕む事が多いので注意が必要です。
同じパンダでも養殖されたブリード個体と、野生から採取したワイルド個体では飼育難易度が変わるのがコリドラスパンダの特徴です。
ワイルド個体はブリード個体と比べ、神経質でお迎え初日に餌喰いやストレスによるコンディション低下など飼育に慣れている方でも油断すると簡単に死なせてしまします。
水質はブラックウォーターを好む傾向が強いので、絶対に死なせたくない方はお迎え前に飼育水としてブラックウォーターを作っておくことをお勧めします。
飼育難易度の低さや手頃な価格、そして愛らしい姿から初めてのコリドラスとしては少し不向きかもしれません。
その一方で本当に丈夫で初心者向けなパレアタス・アウネウス・ステルバイとは、一線を引く品種で基本を怠るとすぐに病気や感染症に悩まされるので注意してください。
不安な方は以下の水槽環境がお勧めです。
→ こちらの記事も合わせてどうぞ
稚魚が生まれるほど高性能な水槽、Views(ビュース)をレビュー
比較的丈夫な品種ですが、前提としてコリドラスの基本的な飼育方法+濾過の理解や低床の品質管理能力が必要とされます。
熱帯魚飼育が初めてで不安な方は、パレアタスをおすすめします。
コリドラスの飼育に慣れてきた中級者もパンダずきは多いはず。
一回り大きい存在感のある、ワイルド個体のお迎えなんてもの渋い。
上級者の方ともなれば、定番過ぎて少し物足りないかもしれません。
コリドラスの中でも人気で定番な品種のコリドラスパンダ。
手心な価格が嬉しいコリドラス界のアイドル、貴方の水槽の癒し担当としてお迎えするもの一興かもしれません。
コリドラス歴10年以上のアクアリスト。
飼育したコリラスドラスは20種類以上、シミリスを筆頭にその他数種のコリドラス繁殖を経験。
一体型小型水槽やコリドラスを研究し、その結果をレビュー記事として執筆活動中。
こんばんは、コリドラスパンダが
元気ない為、別容器に入れ塩浴中です。
60×60の水槽にパレアトゥスの若魚40匹と
混泳させてたのですが
先週ショップでパンダを4匹購入後
2日後1匹が⭐️になり、1匹が元気なく
マツカサぽいです。
アドバイス
お願いします
おきなわさん、コメントありがとうございます。
早速ですがアドバイスさせて頂きますと、嗜好性の高い餌で体力を補いながらの薬浴治療になると思います。
餌:冷凍赤虫やブラインシュリンプ(食べているなら人工飼料でも可)
薬:グリーンFゴールド(規定の半分ぐらいに薄める)
ただ、コリドラスは薬浴に弱いので注意が必要です。
薬浴治療はコリドラスの体力が尽きるのが先か、病気の完治が先かのチキンレースのような図式になります。
一旦病気になったコリドラスを治療するには、それなりの経験と技術が必要とされます。
マツカサ病はエロモナス感染症が原因で起きる病気です、コリドラスが40匹以上とのことで過密水槽による水質悪化の可能性が考えられます。
参考程度に一度「テトラ (Tetra) テスト 6 in 1 試験紙 水質検査 テスト」の試験紙で水槽環境を確認してみるのも良いと思います。
参考になりましたでしょうか?
辛い状況かもしれませんが、コリドラスの病気が治ることを祈っております。
コメント
ありがとうございます
翌日⭐️になりました。残念です。
phが中々さがらない感じです。
モモタマの葉入れてもph7.5くらいです。
数が多いので、底面フィルター1.大型スポンジ1.
小型レギュレター1.エアーストーン1を
60×60の水槽に入れて、週1ぐらいで三分の1を
水換えしてますが、40匹は過密ですか?
おすすめテスト計などあったら
教えて下さい。デジタル系を検討中です。
おきなわさん、こんちには。
星になってしまったとの事で、残念です。
コリドラス40匹は与える餌の量にもよりますが、私は多めだと思います。
計測に関してですが、私はデジタル系はお勧めしません。
理由は数値が正確なものが少なく精度の良いものはかなり高額になるからです。
よって手頃な価格で正確な数値が検出できる液体試薬か、コスパの良い試験紙薬をお勧めします。
試験紙:テトラ (Tetra) テスト 6 in 1 試験紙 水質検査 テスト
液体試薬:バイコム スターターテストキット(アンモニア・亜硝酸・硝酸)各3本入り
上記のどちらかがお勧めです。
正確性を求めるなら液体試薬が良いです。
アンモニアと亜硝酸、硝酸の正確な数値がわかるので、水槽の水質がどうなっているか正確に確認できます。
その他として底面の衛生面は問題ないでしょうか?
水替えは定期的にされているようですし、コリドラスは底面の汚れにかなり弱いです。
プロフォースなどで水替えと同時に底面の掃除が行えているか確認してみてください。
参考になれば幸いです。
回答ありがとうございます
的確なアドバイスありがとうございます。
低層の掃除をプロホースでこまめに
掃除してみます。コリドラスの成長が
まばらで、まだ小さいコリドラスもいるので
餓死しない様に、ちょこちょこ餌をあげてる分
低層の汚れが溜まってる感じはします
数が多い分、底面の掃除をこまめに、したいと思います。